Only The Cheerful Paranoid Survive
先日ある会社の役員の方で、ある事業のトップの方とお話する機会がありました。その方のお話を聞いている間に、その方の「性格」と「マネジメントスタイル」がいいなと思い、ふと下記のようなマトリックス図が頭に浮かびました。
簡単に言うと、「明るくて厳しい」人だったんですね。こういうトップって、結構少なかったりしませんか?
「厳しい」マネジメントスタイルの人は本人がそうでなくても、どうしても「暗い」性格に思われがちで、逆に「明るい」性格の人は、どうしても「緩い」マネジメントスタイルになりがちかなと思ったりします。
で、その方は、もともと性格が明るい方でした。けど、「緩い」感じはない。会議は明るい雰囲気なんですが、締めるところは締まっているんですね。「なんでかな〜」と思っていたのですが、会議における全てのチェック項目に対し、
・数字での目標設定
・いつまでに誰がやるのか
を必ず押えられてたんですね。「だめだよ〜。定性的な目標設定は〜。」とか「これは誰が責任もってやるの?やれないのなら言っちゃだめだよ。言ったらこれはコミットだよ」とか。
文章で書いたらオネエ言葉みたいですが、こんな感じで会議の雰囲気は明るく男前に腹くくりよく進んでいきました。
この方にお会いして思ったのは、「性格が明るいと絶対お得やな」ということ。マネジメントと言ったって、成果が出なければいくら怒鳴り散らして厳しくてもあまり意味ないし、周りも疲れますわね。そういう意味では、「厳しいマネジメント」というのは、
「外してはいけない押しボタンをしっかり押している、又部下に押させようとしている」
という、ある意味技術的な側面が大きいのかなと思いました。あと、
よく「5W1H」といいますけど、あれも良く出来ていると思っていて、これがいわゆる「押しボタン」のように思います。これを押しておけば、怒鳴り散らさず、雰囲気を悪くせずに、「厳しいマネジメント」ができるということかなと勉強させて頂きました。
梅田望夫さんがよく座右の言葉として、インテル創業者アンディー・グローブの
「Only The Paranoid Survive(病的な心配性のみが生き残る)」
という言葉も、確かにマネジメントスタイルは厳しかったかもしれないけど、それはマネジメント技術として厳しいわけであって、性格・雰囲気が暗いということとは違うんだろうなと思ってます。
「Only The Cheerful Paranoid Survive(明るくて病的な心配性のみが生き残る)」
英語おかしい?口で言うのは簡単なんですけどね。これまたなかなか難しいです。
無意識にやってましたけど、日々の仕事でお会いする方と、自分が読んだ本の情報を組み合わせて何か考えてみるというのは、「30歳から45歳を無自覚に過ごさない」技術かもしれませんね。