事業計画書・企画書を解りやすくするための「3つの視点」

2009年度も間もなく終わろうとしている今日この頃。皆さんの中にも来季(2010年度)の事業計画作成の真っ最中という方も多いのではないでしょうか。また、来季に向けて新しい企画を打ち出そうと新しい企画書を作成されている方も。。。私もそういった機会が多々ありますが、「おまえが何を言いたいのかよくわからない」とか、「書いていることに具体性がない」などと上司からお叱りを受けることってありませんか?

私もいまだに試行錯誤中でありますが、私が中小企業診断士の受験勉強中に、診断士受験予備校T社でご指導頂いた「コツ」を今も使ってまして大変重宝しております。診断士の勉強の中で今一番役に立っているのは、この「コツ」ではないだろうか、と思うぐらいです。。この「コツ」を今回ご紹介したいなと思います。

自分が書いた文章を「3つの視点」で突っ込んでみる

診断士の試験(2次試験)では、架空の企業のケースが与えられ、その企業に対し紙上でコンサルティングを行います。例えばスーパーマーケットの事例があり、それに対して「スーパーマーケットA社の客単価を上げるための施策を4つ回答せよ」みたいな問いが来ます。これは、私たちが普段書いている事業計画書や企画書でも同じようなシチュエーションですよね。新しいWebサービスを立ち上げ、そのユーザーをまず10万人集めるための施策4つとか。また、高止まりしている製品製造コストを10%下げるための施策4つなどなど。そんな「施策」を書くときに、是非下記の「3つの視点」で自分に突っ込みを入れて頂きたいんですよね。

私の言いたいことはこのパワポ一枚に集約されておりますが、「(1)〜なので」はその施策が選ばれた「理由」、「(2)〜を行い」はその具体的な「手段」、「(3)〜を実現する」はその施策を行うことで狙う「目的」を示しており、この3つを外さずに文章を構成することにより、あなたが書かれた施策の正当性がぐっと伝わりやすくなると思います。

「手段」と「目的」の取り違えに気をつける

事業計画書や企画書を上司に見てもらう時に、「手段と目的がごっちゃになってる」というお叱りを受けたことはありませんか?この3つの視点で事前に自分に「突っ込んでおく」ことにより、この問題を解決することが可能だと私は思っています。

例えばこんな文章があるとします。

(1)理由:今後市場の伸びが期待できないので
(2)手段:重要顧客3社のシェアアップを図り
(3)目的:製品Aの売上を拡大する。

この文章の「(2)手段」と「(3)目的」を見てみると、「シェアアップを図り、売上を拡大する」というのは一見「手段⇒目的」の関係に見えるかもしれないのですが、これを「3つの視点」で突っ込んでみると、「(2)と(3)は両方とも「目的」を言っているのではないだろうか」と気づくんですね。なので、このまま上司に報告すると、「俺はシェアアップする具体的な施策を聞きたいんだよ!」と怒られてしまうんですね。。

なので、この「3つの視点」で頑張って突っ込んで、「(2)手段」の具体性を上げて、下記のように修正するとどうでしょうか。。

(1)理由:今後市場の伸びが期待できないので
(2)手段:重要顧客3社に対するサービス・サポート体制を強化することにより、
(3)目的:(重要顧客3社の)シェアアップを図り、製品Aの売上を拡大する。

若干具体性が上がったのではないでしょうか。「手段:サービス・サポート体制強化⇒目的:シェアアップ・売上拡大」という論理構造がわかりやすく、伝わりやすくなっていると思います。実際はこの次のステップとして、「サービス・サポート体制強化」を更に具体化していくことになると思います。

いかがでしょうか。今回は施策を練るシーンを題材にあげましたが、「〜なので(理由)⇒〜を行い(手段)⇒〜を実現する(目的)」という視点は他のシーンでも使えることがありますので、是非皆さんのメモ帳にでもちょこっとメモって頂いて、何か文章を書かれる時に少し思い出して頂ければと思います。


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