図解・ビジネスフレームワークのトリセツ 〜5W2H〜

ちょっとご無沙汰しておりました図解・ビジネスフレームワークのトリセツ。今回第2回は、私がかなりの頻度で使ってます「5W2H(Who, What When, Why, Where, How, How much)を取り上げたいと思います。「そんなのいまさら。。。」という方もおられるかもですが、以外と使い勝手の良い、汎用性のあるフレームワークだと私は思っております。

皆さんもよく「事業計画」的なものを考えたり、資料としてまとめたりされると思います。「事業」というと少し括りが大きいかもしれないですが、そこまで大きな大きく無くても、例えば新製品・新技術の開発だとか、新規顧客の開拓、新人の教育など、「事業」という大きな括りからブレイクダウンした形、いわゆるプロジェクト的なものでしょうか、これらに関わり、プロジェクトの運営を主導したり、またメンバーとして関わったりされていると思います。

そういった資料などを作成したときに、例えば上司にその資料を提出して、「スケジュールが明確になってないじゃないか」とか、「責任者が明確になってないぞ」とか、色んな突っ込みが入ることってありませんか?突っ込みが入ること自体は極めて重要でありがたいことなので、それ自体を否定するつもりは全くないんですが、そういう「突っ込み」の無い資料で上司に「抑えるべき所は抑えとるな」という有難いお言葉を頂きたいなというのも人間の心情だと思います(笑)そんなときに、是非この「5W2H」を使って頂きたいんですね。

そこで、私がどんな感じで使っているかの事例を3つ挙げまして、実際の使い方をご紹介してみたいと思います。

1.事業計画書やプレゼン資料作成で使う

これは前段で述べた通りの一番スタンダードな使い方です。例えば一営業マンが新規顧客の開拓の作戦を練っているという場面で考えてみましょう。私の場合は、A3の白紙の紙を用意しまして、まず適当に作戦を考えるフレームワークとしての「5W2H」を書きます。「Who、When、Why。。。」といった感じで。そして次に、各「5W2H」について、「このシチュエーションであれば何を明確にしないといけないのか」の項目を思いつくまま考えていきます。例えば「Who」だったら、まずは「ターゲット顧客」ですね、そして「各アクションアイテムの責任者」、あたりでしょうか。そしてその後に各項目の具体的な名前を挙げていくという形で作戦を組み立てていきます。そしてその順番で事業計画書やプレゼン資料に落とし込んでいきます。

  • Step1 白紙の紙に「5W2H」を書く
  • Step2 各「5W2H」について、このシチュエーションで明確にしないといけない項目を考える
  • Step3 項目ごとに具体的な名前を考える
  • Step4 Step1〜Step3の内容を事業計画書、プレゼン資料に落とし込む

そして、私の経験上ではこの7つの中の「Why」は特に一生懸命考える必要があると思います。どのケースでも必ず「何のためにこれをやるの?(=本件の目指す目標)」「なぜその顧客を選んだの?」「なぜその作戦を選んだの?」と、「Why」を聞かれるんですね。ここで「実は次になぜなのかを用意しておりまして。。。」という具合に「Why」を説明できるようにしておくと非常に話が早いですね。逆に言うと、ここが弱いとどれだけ頑張っても積極力が無く、今まで頑張ってきたことが水の泡。。。ということもありますので、是非ここは「Why」の明確化を頑張って頂くことをお勧めします。

また色々考えていると、煮詰まってくることが結構ありますが、そんな時は「When(スケジュール)」に行ってしまうと結構先に進むことがあります。仮説でもいいので目標達成のための仮のアクションアイテムとスケジュールをざざっと引いてみる。すると、意外に何をどのタイミングにまでやらないといけないのかがわかってきて、これをベースに5W2Hが具体的になってきます。

下記に仮想の「新規顧客開拓」の5W2Hを載せておきますので、参考にしてください。


2.会議のファシリテーションに使う

皆さんも色々な会議を主催されると思いますが、会議をやっても本来決めないといけなかったことが決まっていない。。。なんてことが良くあると思います。そんな時にこの「5W2H」がかなり使えます。

まず、会議のアジェンダづくりの段階で、この「5W2H」を意識して作ります。そして会議のファシリテーションではこのアジェンダに沿って、「5W2H」が明確になっているかどうかをチェックしながら会議を進めます。またホワイトボードに「5W2H」を書き、決定事項も書きながら参加者全員で共有しつつ、明確化を確認すると更に効果的ですね。そしてアジェンダに会議で決定した「5W2H」をメモしながら、アジェンダと決定事項をベースに「5W2H」を明確に「文字化」した議事録を送付する。こういった形で会議を進めると結構決めるべきことが決まってきますね。

  • Step1 「5W2H」を意識した会議のアジェンダを用意する。
  • Step2 アジェンダに沿って「5W2H」が明確になっているかをチェックしながら会議を進める。
  • Step3 アジェンダと決定事項をベースに「5W2H」を「文字化」した議事録を送付する。

3.他の人が作成した資料を「読み込む目」として使う

皆さんがプロジェクトなどに参加される時、自分以外の方が作成された資料を目にすることがよくあると思います。そんな時にこの「5W2H」が明確になっているかどうかを確認しつつ資料を読み込むと、資料の理解が更に進むと同時に、その資料の「不備」がわかるようになってきます。そうなると、「Whoの部分をこういう風に明確にしたほうがいいのでは」などの建設的な提案により、あなたがプロジェクトに大きな貢献ができるようになると思います。また、そういった「不備」のある資料を「反面教師」にして、自分の事業計画・」資料作成能力の向上に役立てる、といった使い方もできるかと思います。

改めて考えてみると、この「5W2H」というのは、資料をまとめやすいとか、会議の運営がやりやすいとかそういう小さな部分ではなく、「何かを成し遂げるために欠かすことができない要素」ということかなと私は考えています。是非「5W2H」をがんがん使いまわして、皆さんの関わっている様々な「事業」を成功に導い頂きたいと思います。


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